岩出市、和歌山市、橋本市を中心に注文住宅・性能向上リノベーションを行っているエコロジーレーベル|如月建設のスタッフです。
暑いですね。
体温より暑くなると熱が外気へ熱が出ずに体内に熱がこもってしまい、熱中症リスクが高くなります。
外へ出るときは気を付けてください。
そんな猛暑の暑さから家を守る断熱材や窓などの外気
如月建設では樹脂サッシにトリプルガラスにセルロースファイバーを使用しています。
セルロースファイバーの特徴の一つに「熱容量のある断熱材」と言うことがあります。この熱容量が夏の猛暑に熱の位相を起し、家の断熱性を引き上げます。
今回は、熱容量と熱の位相についてご説明させていただきます。
熱容量のある断熱材について
断熱材の性能を考えるときに重要なのが「熱容量」という言葉です。熱容量とは、どれだけの熱をため込むことができるかを示す指標です。
例を挙げると、大きな鍋にスープを作った場合を考えてみましょう。スープは鍋いっぱいに作った方が、少量のスープよりも冷めにくいです。これは、たくさんのスープが熱をたくさんため込んでいるからです。断熱材もこれと同じで、熱容量が高いほど熱をため込んで、外の気温変化を緩やかにします。
また鍋でも土鍋と鉄鍋を同時に火(熱)を切ると先に冷めるのは鉄鍋です。これにも土鍋に熱容量があることが関係しています。
熱伝導率だけでは測れない温熱 快適性
断熱性能を表す熱伝導率は0.02~0.05と、一番悪いものと一番良いものを比べても2.5倍くらいの差にしかなりませんが、例えばグラスウール16kgの熱容量は20kJ/㎥Kなのに対し、ロックウール50kgの熱容量は1,000kJ/㎥Kと、約50倍の差が開きます。
断熱材の厚みが十分あれば、断熱性能はグラスウールの方が高いのに、住んでみるとロックウールの方が温度変化が少なく快適という事が起こるわけです。
空気調和衛生工学会
https://www.ibecs.or.jp/best/files/tec_info/material_3.pdf
容積比熱 = 比熱 × 密度
熱容量は物質全体が吸収できる熱量を示し、比熱は1kgの物質の温度を1度上げるのに必要な熱量です。密度は物質の単位体積あたりの質量を示し、容積比熱は単位体積あたりの熱容量です。容積比熱は比熱と密度の積で計算され、物質の熱の蓄積能力を体積基準で評価するのに役立ちます。これらの指標は、物質の熱的特性を理解するために重要です。
熱容量の影響
熱容量が高い断熱材を使うと、日中に建物が暖められたとき、その熱をため込んでくれます。そして、夜になると徐々にその熱を放出します。これにより、昼間の暑さが和らぎ、夜も寒くなりにくくなります。例えば、厚い石の壁がある古い建物を想像してみてください。日中に壁が暖められると、夜になっても壁が暖かいままで、室内も暖かく保たれます。これが、熱容量の高い材料が持つ特徴です。
砂漠などの暑すぎる地域では土やレンガなど熱容量の大きい素材が選ばれてきました。
熱容量にセルロースファイバーが夏に強い最適な理由
日本では耐震の問題もあり、土とレンガの家は難しい。
もっとも熱容量が生かせる断熱材はセルロースファイバーと言えます。
セルロースファイバーは、高い熱容量を持つ断熱材です。これは、再生紙から作られているため、多くの空気を含む繊維構造を持ち、熱をため込む力が強いからです。夏の日中、セルロースファイバーは外からの熱を吸収し、室内に熱が入るのを防ぎます。そして、夜になるとその熱を少しずつ放出するので、夜も涼しく過ごせます。
またセルロースファイバーは吹き込み施工なので、筋交いや配線・コンセントボックス回りなどの細かな隙間にも均一に充填されるため、他断熱材よりも施工の隙間率が低く、高い断熱効果を実現します。
具体的な例を挙げると、セルロースファイバーを使った家では、エアコンの使用を減らすことができ、電気代の節約にもつながります。また、セルロースファイバーは湿気を吸ったり放出したりする能力もあるので、夏の蒸し暑い日でも室内を快適に保つことができます。
セルロースファイバーは、エコで持続可能な断熱材として、多くの家庭で選ばれています。環境に優しいだけでなく、居住者にとっても快適な住環境を提供してくれる頼れる材料です。
断熱を語るとき冬のことを中心に話されているように思います。
日本は暑い、そして冬は寒い。この過酷な温度差を和らげる熱容量の特徴を暮らしに取り入れた家づくりを考えてみませんか?