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『太陽光パネルの義務化』反対・賛成だけで終わってはいけないのでは?

2022年6月4日

岩出市、和歌山市、紀の川市で注文住宅を建てていますエコロジーレーベル|如月建設スタッフです。
東京都で住宅に太陽光パネルを設置することを義務化する方針とついに発表しましたね。

そのやり方も含め、すごい反響なのだそうです。
(Twitterでの反対派の意見がすごいですよね💦そんな見方もできるのだ。と驚きです。)

 

一見、小池都知事が急に言い出したように報道されている今回の太陽光パネル設置義務化。
実は、国も同じような考えを示している所もあり、和歌山でも関係のない話ではないように思います。

今回は『太陽光パネルの義務化』について考えていきたいと思います。

 

 

脱炭素社会の実現にむけて

住宅では暮らしていくうえで照明、給湯、調理、冷暖房など多くのエネルギーを消費しています。そのエネルギーをつくっているのは石炭・石油・天然ガスなどの火力発電が中心なので、CO2もその時に排出されます。

太陽光パネルでこれらのエネルギーを再生可能エネルギーでまかなおうと言うのが太陽光パネル義務化の目的のようです。

 

では実際1世帯あたりどれぐらいのCO2を排出しているのでしょうか?

1世帯のエネルギー消費量から割り出されたCO2は3.04t-CO2(年間1世帯)と言われています。(平成30年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査の結果(速報値))

 

ちなみに木が年間吸収するCO2量は約14kgと言われているので、もし木に吸収をお願いするのではあれば、年間217本分が必要になってくる計算となるそうです。

ちなみに1世帯とは約2.5人で1世帯になっているそうです。

 

 

 

電力発電の推移

東日本大震災のあと止まった原子力による落ち込んだ発電量を石炭・石油・天然ガスなどCO2を排出してしまう方法で発電量を増やしています。

原子力に対して賛成も反対の意見もないですが、2050年までのカーボンニュートラルへ向けて良い方向に進めていないのが現状。

そんな流れから太陽光パネルの義務化の話がでているとも言えそうですね。

 

 

 

太陽光パネル義務化の適用は全員ではない。

 

今回東京都では、

分譲または注文住宅を供給するハウスメーカーなどの事業者、かつ年間の都内供給延床面積の合計が2万m2以上の事業者。個人住宅への義務付けでなく、この条件を満たす事業者側を対象とした制度となる。東京都の試算によると、対象となる事業者は都内大手住宅メーカー約50社で、都内年間着工数4.5万件のうち、半数程度が対象となる。

引用元  ヤフーニュース

のだそうです。義務化と言っても全員ではなく、半数だけに義務化しようと言うのが小池都知事の考え。
なので、実は義務化との名前の裏で、2万m2以下の供給会社では選択できるとのこと。

 

そりゃ、反発もありますよね💦

会社の事業規模が大きい小さいで義務化されるのあればお施主様のご希望は十分には反映されないのかもしれませんね。

太陽光パネルをつけるだけの予算があるのか?ないのか?
土地価格も含めた予算を考えて決めていくことが多いと思います。

 

 

国も考えている太陽光パネル義務化

2021年6月3日配信 日本経済新聞内イラスト

 

実は、国も太陽光パネル義務化を狙っています。
去発表された脱炭素社会の実現に向けた住宅・建築物の対策案では新築住宅は太陽光の設置の義務化は見受けられましたが、素案としては検討されていたそうです。

 

太陽光パネル義務化によって副産物的に耐震ルールも良くなる?!

太陽光パネルの荷重も踏まえた耐震性を確保ルールが徹底されていないように思います。なので今後義務化することがあればこの辺りのルールも併せて徹底されていくように思います。

その点は義務化することで副産物的に良い方向に行きそうです。

 

ちなみに如月建設では耐震性を考えて屋根を金属(ガルバニウム屋根)にご提案させていただいていることが多く、これらは約5kg/㎡ととても軽量。
例えば45㎡の屋根ならば225㎏。

ちなみにスレート瓦なら約20kg/㎡ 45㎡なら900㎏
瓦屋根・セメント瓦なら約42kg/㎡ 45㎡なら1890㎏

と瓦屋根・セメント瓦やスレート瓦よりもガルバニウム屋根の方が格段に軽くなります。
周知のとおり屋根は軽いほど耐震性は良くなります。

 

では、太陽光パネルはと言うと1枚あたり約15kg。仮に20枚敷き詰めると300kg。架台込みですと400kgほどあります。

 

住宅の耐震性を考える時に太陽光パネルの荷重を構造計算時に加えて、それでも耐震等級3なのか?太陽光パネルの荷重は無視して耐震等級3なのか?
太陽光パネルを屋根に載せても耐震性は確保されているのか?

 

現状ではルールがバラバラになっています。お施主様からはなかなか見えない所ではあると思いますが、少し注意してあげてもらえたらと思います。

 

 

未来に負担をかけずに普通に暮らしたい

何の不自由も感じずに普通に暮らしたい。

今回の義務化の論争は『太陽光パネル』だけの話だけでなく、社会がどうやって『普通の暮らし』を実現していくのか?そんなことも論争に含まれているように思います。
なので、太陽光パネルは反対・賛成だけで終わってはいけないのではないでしょう。

 

特に社会の資産として何十年もそこにある住宅においては、未来を意識しないことはどうしても出来ないように思います。

「何の不自由も感じずに普通に暮らしたい。」と次世代も必ず願うでしょう。
そのために如月建設|エコロジーレーベルはできることを頑張っていきたいと思います。

如月建設はZEH100%達成のZEHビルダーで、許容応力度計算による構造計算を行う工務店です。未来に自慢できる住宅をご一緒に建てていきましょう。

 

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