岩出市、和歌山市、橋本市を中心に注文住宅や性能向上リノベーションを手掛けるエコロジーレーベル|如月建設のスタッフです。
住宅ローンと言えば最長35年
最近は様子が変わってきています。
というのも
住宅の長寿命化とそれに合わせて金融機関も住宅担保評価の考え方が変わってきたことが大きな要因です。
つまり、
長期優良住宅など住宅の高寿命化がなされ、50年後も住み続けられる家が増えてきた現代において、35年で使いつぶさない住宅に適応するように50年住宅ローンが利用できるようになってきました。
皆様のライフスタイルに最適な住宅ローンを検討してください。
JA和歌山 2024年4月1日より50年住宅ローンが開始
https://www.ja-wakayama.or.jp/wp-content/uploads/2024/04/50-year-borrowing.pdf
JA和歌山では2024年4月1日より50年住宅ローンが開始されました。
ここ数年で50年ローンを取り扱う金融機関がすごく増えた印象です。
しかし、
まだ金利が少し高いという印象もあります。
支払回数を増やすことで、月々の支払いを減らせますが、金利が高く利息総額は大きくなってしまいます。
月々支払い額で減らせた分を有効活用したいかたにおススメな借り方です。
「経済的耐用年数」= 「実質的経過年数」+ 「経済的残存耐用年数」
日本では税法上の耐用年数等を参考に約20~25年
木造なら耐用年数は??年 軽量鉄骨なら耐用年数は??年
というようにどんなに丁寧につくられた家もその構造種類で耐用年数が考えられるのが一般的でした。
変わり始めたのは平成25年6月26日
中古住宅の流通促進・活用に関する研究会報告書
平成25年に国土交通省内に設置された「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」以下委員にて
座長 中城 康彦 明海大学不動産学部 教授
委員 小松 幸夫 早稲田大学理工学術院創造理工学部建築学科 教授
中川 雅之 日本大学経済学部 教授
福田 慎一 東京大学大学院経済学研究科 教授
家森 信善 名古屋大学大学院経済学研究科 教授
学会だけでなく、金融機関、不動産協会、建築協会・団体など広く参加を求められ住宅ストック社会の実現のための話し合いがなされました。
この研究会は提言を行っただけでなく、ここで提言されたことが省エネラベルや耐震強化など一つ一つ実現されて行っているのはすごく注目するべき資料といえます。
ここで提言されたうち一つ、
「経済的耐用年数」= 「実質的経過年数」+ 「経済的残存耐用年数」
を取り入れようという提言でした。
長寿命住宅社会のアメリカの考え方です。
既存住宅の実際にチェックして「あと何年利用できるのか?」という「経済的残存耐用年数」を明確にしようということになりました。
つまり、
日本式の一律な耐用年数からでは価値がないと判断される住宅も、実際にチェックし、
「経済的残存耐用年数」がある住宅は価値があるようにしようということです。
これは、不動産業界だけでなく、金融機関への担保評価の変更を依頼するものでした。
この研究会の提言後、
・新築時建築基準法の厳格化
・既存住宅のラベル
・住宅診断の一般化(売買時に有無の明記の義務化)
などこの「経済的残存耐用年数」の明確化に向けて大きく舵を切っています。
ここでは割愛しますが、金融機関、建築、不動産など制度が強化されたり、義務化されるなど実現に向けて進んでいます。
50年の住宅寿命を超えていく
「50年の住宅寿命」
今はまだ一般的ではないかもしれませんが、
世界標準で考えれば50年の住宅寿命は当たり前のレベルです。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/tebiki.pdf
国土交通省資料によると
解体(滅失)されるまでの平均経過年数はイギリスで77年、アメリカで55年と短くなっています。
要因はいくつもあり、複合的ですが、明らかに日本の住宅寿命は短いことがわかります。
フランスやイギリスでは築100年を超える建物が20%を超えていることも驚きです。
第2次世界大戦が無ければもっと多かったのではないか。
そんな想像までしてしまいます。
逆に1981年以降建物は日本は60.6%と多いなか、世界では30%以下、イギリスに至っては18.5%しかないという状況です。
またこの資料には住宅長寿命化が資産化につながることが示されています。
ぜひ、良かったご覧になってください。
住宅=資産になる時代へ少しずつ変わっていきのではないでしょうか。
未来を見据えた家づくり
如月建設では長期優良住宅の認定は当たり前のこと
・太陽光パネルを設置した際の偏心率を考慮した許容応力度計算による耐震性能
・湿気における劣化を抑えれているかWU-FIにおける非定常熱湿気同時移動解析プログラムでの確認
・計算上でてこない胴差しのボルトの穴までの離隔距離や接手の追掛け大栓継ぎなど大工の技術で実現しています。
などできる限りの将来の不安をとりのぞく試みを行っています。
ここでは語り切れない技術とこだわりを詰め込んでいます。
全ては将来のため、今できることをトコトン行う。
ゆっくり成長する和歌山の木
あたりまえですが、その育った年月を考えれば、今の日本の住宅寿命では短すぎる。同じ程度、もしくはそれを超える住宅寿命の家を建てること。
それは私たち建築に携わるものとしての義務なのだと思います。
そして、それは実現可能です。
ぜひ、勉強会などに参加いただき私たちの工夫をご紹介させていただければと思います。